医療用HAL®、承認後初めて神経・筋難病患者向けに公的な医療保険診療を実施

国立病院機構新潟病院と国立病院機構徳島病院は、難病患者に対する「HAL®医療用下肢タイプ」(以下、「医療用HAL®」)での治療を実施する事を2016年9月2日付けで発表した。医療用HAL®は緩徐進行性の神経・筋疾患(※1)の進行抑制治療を目的とする世界初のロボット治療機器で、今回の治療は昨年11月25日に厚生労働省より医療機器の製造販売承認を取得してから初めての事例となる。

HAL®医療用下肢タイプは、緩徐進行性の神経・筋疾患患者(※1)を対象に 2015年11月に「生体信号反応式運動機能改善装置」という新医療機器として薬事承認された治療ロボットで、装着者が身体を動かそうとした時に発生する脳・神経系由来の微弱な生体電位信号(BES :Bio-Electrical Signal)を皮膚表面から検出する。HAL®医療用下肢タイプは、装着者の状態や関節の部位に応じて「サイバニック随意制御・サイバニック自律制御・サイバニックインピーダンス制御」等の複数の制御モード(※2)を組み合わせることができ、生体電位信号の情報や各種センサ情報を用いて各関節に配置されたパワーユニットを駆動させ、装着者の動作意思に従った動作を実現する。

国立病院機構新潟病院における今回の治療対象は、下腿と足の筋萎縮と感覚低下を起こす「シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)」の10歳代女性や四肢の筋力低下および筋萎縮や球麻痺を起こす 「球脊髄性筋萎縮症(SBMA)」の50歳代男性などの複数の難病患者で、国立病院機構新潟病院が医療用HAL®をレンタルにて提供し、難病治療を実施する。

医療用HAL®の導入に関して、CYBERDYNE社は既に25以上の医療機関から導入の内示を得ており、今後は、各地域に中核病院の拠点化を進めながら、順次拡充していく予定としている。今後は、施設基準等を満たした複数の医療機関において、通常の公的医療保険診療で医療用HAL®が使われることになる。

(※1)対象疾患
以下の緩徐進行性の神経・筋難病疾患患者・脊髄性筋萎縮症(SMA)・球脊髄性筋萎縮症(SBMA)・筋萎縮性側索硬化症(ALS)・シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)・遠位型ミオパチー・封入体筋炎(IBM)・先天性ミオパチー・筋ジストロフィー
(※2)複数の制御モード(目的に合わせて選択可能)
サイバニック随意制御(CVC)モード :生体電位信号や姿勢等に基づいてアシストを行うモード
サイバニック自律制御(CAC)モード :あらかじめプログラムされた脚の軌道に合わせたアシストを行うモード サイバニックインピーダンス制御(CIC)モード :関節の動きを滑らかにしたり、違和感を軽減したりするモード

CYBERDYNE社プレスリリース

広告