科学誌にNeuraltus社NP001の第2相試験の結果が掲載

Neuraltus社NP001の第2相試験の結果に関する論文がNeurology: Neuroimmunology & Neuroinflammationの2015年4月オンライン版に掲載された。

NP001は炎症性単球と炎症性マクロファージへの活性化を制御する新規の免疫調節薬で、静脈注射で投与する薬剤である。今回の治験では、安全性および忍容性の確認と、ALSの進行抑制に対して初期の有効性の評価が行われた。

この治験は二重盲検でのプラセボ対照無作為化比較試験で実施され、発症から3年未満で努力性肺活量(FVC)が70%以上の患者136名を対象に行なわれた。参加者は6ヶ月間、2mg/kg又は1mg/kgのNP001、又はプラセボの投与(全20回の静脈内投与)を受け、安全性および忍容性、炎症性バイオマーカーで評価を受けた。初期的有効性は、6ヶ月後の改訂ALS機能評価スケール(ALSFRS-R) の変化で評価した。またALSFRS-Rが不変(低下しない)対象者を「治療反応者」と定義し、その割合について治験後に解析した。

NP001の投与により、注射部位の痛みと目眩の出るケースがあったが、安全性に問題なく、忍容性は良好であった。病態の進行抑制については顕著な効果が見られなかったが、高用量群の中で炎症性バイオマーカー(C反応性蛋白等)の値が高かった患者では進行の抑制が見られ、NP001が用量依存的にALSの進行を抑制する可能性が示された。6ヶ月の投与期間中、ALSFRS-Rに変化がなかった「治療反応者」の割合は高用量投与群で25%と、プラセボ群の11%に比べて2倍以上となった。反応者の多くは炎症性バイオマーカーとインターロイキン18の値が高く、また、細菌の菌体外毒素であるリポ多糖を検出したが、NP001の投与後によりこれらの値は減少した。

この治験より、NP001のALS患者に対する安全性に問題は無く、進行を抑制する顕著な効果は見られなかったとのクラス1のエビデンスが得られた。ただし、この治験結果でNP001の有効性を否定する事はできない。本薬剤は、神経炎症の強い患者に対し、病態進行を抑制する可能性を有するが、患者の層別化を行なうなどの更なる評価が必要である。

Neuraltus社では現在次の治験に向けての資金の確保に注力している。

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